
 | ナンセンス感覚
横山やすしが拳銃所持を許可された教師に扮して暴力学園に立ち向かう学園ものですが、暴力には暴力を、というタカ派的路線でもなく、管理教育批判でもありません。教育的にどの立場にも立ってません。むしろ、教育現場をあくまでもお笑いの材料として見たナンセンス映画。そこがいいところでも悪いところでもあります。 生徒の暴力も、レイプも、逃げまどう教師も、銃を撃ちまくる横山やすしも、すべてナンセンス劇の記号でしかないので、ただただ笑えます。陰惨さはまったくありません。 その分、どの登場人物にも共感できず、何の感動もありません。でも、変な主張をせず、校内暴力問題も東映流に見事に料理しております。 何せ悪の生徒の親玉はナチスの親衛隊の制服着て、ハーケンクロイツの旗を掲げて出てきますし、西川のりおはあり得ない量の放尿。噴水のごとく噴出して虹も出ます。 横山やすしは銃は撃っても一人も殺しません。なのに相手は「今回はオレの負けだ」と勝手に負けを認めてくれます。ここがまた不思議なケンカのルールで、どうも腑に落ちないところです。銃は使っても、レイプしても、あくまでもケンカ。暗黙のルールは破られません。殺人が起こってしまっては、「お笑いの材料」とならないからでしょうけど、もうこの際、大量殺人も全部お笑いで描いてくれたら、もっとすごい映画になっていたと思います。 ラスト、スーツ姿の横山やすしが棺おけに入れられて埋められた後、何の説明もなく墓が爆発し、バトルスーツ姿になって登場します。ここのナンセンスな感覚は最高です。あややの「スケバン刑事」で最後にバトルスーツになるのは、この映画でも守られている東映の伝統なんですね。
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