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ネット社会の未来像―神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド3 (神保・宮台激トーク・オン・デマンド (3))

社会学的思考の『紋切型辞典』としてはreadable
シリーズ第3弾は各界研究者を招いた鼎談形式だが、全体としてはやはり「ネット社会」に絡めた宮台理論の展開として読むべきだろう。第1章で東が、自分と宮台の違いを簡潔に説明している。東は「バカはどんどん増えるのだから、監視技術の導入はやむをえない」という立場で、この技術がライフスタイルを自由にする限りで許容するが、「問題は、それをどうコントロールするか」。対して宮台を「(バカを減らすために)さまざまなイデオロギーを再利用して、国民を啓蒙しようという立場」と規定し、だから環境管理型社会に違和感を抱くのだ、と(p23、他)。確かに宮台は「人間性」に拘っている(p263)。ただしそれは単純な伝統回帰ではなく、伝統を機能的等価物で代替する「再帰的近代」の主張。しかも「一度ネオリベの極に振れることで大掃除」した上で「<生活世界>の実質を『再帰的に』取り戻す」段取りで、そこに末端の人々まで巻き込むべくサブカル等の周辺に「実存のモデル」を探すという戦略らしい(p315)。過剰流動的世界での「われわれ」のアモルフ化を防ぐため「相対的に非流動的な共通前提を確保しておくこと」(p185)が必要だが、宮台がそのために期待を寄せるのが「お茶の間にテレビのある生活」…『想像の共同体』ですかね。「そうしたホームベースがあってこそ、人は危険な外部に乗り出していける」(p161、p323)そうです。独りよがりな空理空論は相変わらずだが、しかし現実への処方箋と取るからアホくさいのであって、SF(Sociological Fiction)と思えば十分楽しめる。あるいは、社会科学的思考の『紋切型辞典』としては相当の水準。ただし、実権力を握ったらポル・ポトになりかねないので、読者の皆さんは要注意。





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